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経営ブログ

2023.10.10

手作りワイン奮闘記

監査役 古川 正志

 飲むこと以外に興味がなかったワインですが,仕事の関係でワインに関わることになりました.色々とワインの製造方法を調べ,WEB学問でワイン製造に関わり始めました.10月になってブドウの仕込みが始まろうとする季節になり,実践上なにも経験せずにワイン作りのソフトウェア支援どうこうというのは元技術者としてはあまり良いアプローチではないと考えるようになってきました.そこで一念発起してまず自宅で手作りワインを作ってみることにしました.

  早速,WEB上で手作りワインをキーワードとしてあれこれ調べ,最も簡単と思われるワイン作りを進行中です.まだワインができたわけではないのですが,記録としてワイン作りとの4日間を残すことにしました.ちなみにワインの発酵過程の化学式は

   C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2

です.これは酵母菌によってブドウ糖(グルコース)がアルコールと2酸化炭素に分解される工程です.発酵が進めば2酸化炭素ガスがブクブク生じることが予想されます.

  まず,道具ですがハイボール用の1リットルの炭酸ペットボトル,ロート,温度計,ボール,すりこぎ棒を用意しました.温度計を用意したのは先の化学式の中でアルコールができるときに熱も放出されるのではないかと思い,発酵過程を温度で記録しようとする目論みです.次にブドウを早速近くのお店に買いにいったのですが,適当な黒ブドウがなく(あっても私にとってはすごく高く感じられた),ふと見るとナイアガラ5房が箱に入っているのを見つけ,赤ワインにはならないけどこれで妥協することにしました.ブドウ自体の味はとても甘かったです.

  自宅に戻ると,早速4房のブドウの実を手でもぎり取りボールに入れました.WEBの情報によっては軽く水洗いしたほうがよいとありましたが,別のWEBの情報では発酵がすすむと酵母が細菌を滅菌するとありましたので,これを信じることとしました.ボールに入れたブドウの実をすりこぎ棒でトントンと潰します.すりこぎ棒のほうが手で潰すより細菌が入る余地が少ないはずです.30分くらいトントンやっているとブドウの実は果皮と果実と種と果汁に分離します.ロートを使用してこれらを炭酸ペットボトルに流しこみます.ハイボール用の炭酸ペットボトルにしたのは,炭酸ボトルであれば発酵で生じる2酸化炭素ガスの圧力に対する強度がありそうで,ペットボトルが破裂しないだろうと推測しました.果汁は簡単にボトルの中に入りますが,果皮と果実はロートに溜まりますので,菜箸を逆さまにして無理やりロートからこれらを流しこみます.すべて流し込むと1リットルの炭酸ペットボトルの4分の3くらいの量が入りました.

  その後,室温とペットボトル内のワイン原料の温度を測定し,その後,ボトルを放置します.室温は26度,ボトル内の温度は18度でした.ワインの原液の温度が低いのは,しばらくブドウを冷蔵庫に入れておいたためと類推されます.

 2時間後に再度温度を測定すると,室温が24度,ワイン原料の温度も24度とほとんど同じでした.ボトルの中は綺麗なナイアガラの黄緑色でこの間ほとんど変化がありませんでした.2酸化炭素ガスの泡がボコボコと出てくるかと思いましたが,期待はずれでした.

やがて就寝の時間となったので1日目のワイン作業はここで一旦終了としました.

  翌日2日目,朝の6時は半頃にベッドから這い出し,真っ先にペットボトルを見に行きました.室温は23.5度,ボトル内の温度も23度でたいしてガスは発生していませんでした.少しの変化といえばブドウの果皮がボトルの上面から3cmほど浮かび,その色がミルクコーヒーのように茶系に変色していることと緑色の果汁の色もやはり同じように変色していること,そして,わずかですがボトルの上面内部周辺に小さな泡が鎖のように発生していることでした.この日の1日は,徐々に色が変色し, ドウの果皮がボトルの上面に少しずつ増加しているように思えましたが,劇的な変化はありません.温度も相変わらず室温と同じ23度前後です.いつになったらボトルが爆発するくらいの2酸化炭素ガスが発生するのだろうとイライラしてきました.とうとうこのような状態で1日が過ぎたので,切り札と思ってボトルを抱いて寝ることにしました.

  3日目,ベッドから這い出して早速一緒に寝たワインボトルを取り出しました.なんと泡がプクプクしているではありませんか.ボトル内の温度は30度に達していました.ミルクコーヒーのように色づいた果皮はボトルの上面から10cm程に増え,果汁の色も同じ色に色づいたように見えます.ボトルの内部では直径2〜3mmくらいの気泡がたくさん発生しています.ハイボール用の炭酸ボトルでなければボトルは布団の中で暴発していたかもしれません.3日目は札幌へでかけ1日家を開ける日なので多少心配でしたが,ペットボトルの蓋をきつく締め,爆発しても大丈夫なようにボトルをバケツに入れ浴室において出かけました.夜の11時頃に帰宅し早速様子を見に急行しました.ボトル内では果皮が上面5cm程に浮き,その下に果実がつまっていました.小さな泡が多く観察されましたので,ガス抜きをしようと恐る恐るボトルの蓋を緩めていきます.すこし蓋が緩んだ状態でプシューと音がしてガスが抜けていきます.更に,蓋を緩めながらガスを抜き,もう大丈夫だろうと蓋を取った瞬間,再度プシューと音がし,ブドウの果皮が高さ50cmほど飛び出しあたりに散乱してしまいました.この後片付けに30分ほど要した後,発酵は十分だろうと浅く考え,果皮と果実を術と取り出し,ボールの中でこれらを絞ってえられた果汁をボトルに戻しました.結局,ベッドに入ったのは午前1時頃になりました.

 4日目,朝起きて早速ボトルを見に行きました.ボトル内の温度は20度,小さな泡が細かくたくさん観察されます.ボトルはパンパンと硬くなっていて内部にガスが充満している様子がみてとれます.ボトルの蓋を取ると大きなプシューという音がして,ガスが抜けていきました.その日は2〜3時間毎にボトルを観察しました.その度にボトル内の果汁の表面に泡がたくさん観察され,細やかな泡が次々と上面へと浮いてきている様子うかがえます.その度に,蓋をとりガス抜きをしましたが,だんだん面倒になってきたのでボトルの蓋を上下にガタガタ動く程度に緩めることにしました.これでガスは自然に抜けていくようになりました.

 WEBには1%以上のワインを造ると酒税法違反になるとありましたので,ここまででワイン作りは中止としました.明日の夕食時にはすべて飲んでしまうことにします.味がどのようであったかはいつか報告したいと思います.

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