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経営ブログ

2021.05.17

スコップと切削理論

監査役 古川 正志

 先日,金曜日から日曜日にかけて友人のヘルプコールで野良仕事を久しぶりに行いました.友人が5年ほど遊休にしていた畑を耕すのでそれを手伝えとのことです.訪ねると剣先スコップ,軍手,長靴を渡されスギナ,タンポポ,ふき,雑草で荒れ果てた畑を二人して起こし始めました.

 端の方から順にスコップを入れて土をおこします.久しぶりの肉体労働にひたいからはたちまち汗が吹き出してきました.ところで2日目にはっと気がつきました.ふくらはぎ,股の筋肉,腰に慣れない動きのためか痛みが出始めたので,掘り起こし作業に合理的な動きがあるのではないかと考え始めました.そこでまずスコップを地面に立てた時,右足で踏み込むか左端で踏み込むかを試してみました.これは右側のズボンのベルト高さの辺に痛みが出始めていたからです.結局,左右どちらでもたいした変わりがなかったのですが,右足で踏み込むと右の腰のあたりが力のてこの支店になるのではないかと推測し,左足で踏み込む事にしました.

 次に考えたのが,スコップを地面から何度くらいで踏み込むかです.地面と垂直な方向を0度とし,地面と水平な角度を90度とします.多分,15度くらいで踏み込んでいたのではないかと思うのですが,色々と角度を変えて行ってみました.その結果,土では45~50度くらいが最も楽に掘り返せる事がわかりました.この角度だと以外とスコップを寝かせる事になります.北海道では雪はね(除雪の事)にスコップを使用します.雪にスコップを食い込ませるためには,スコップの角度を15度くらいにするのが普通です.これは雪が柔らかいのと時には四角い箱のように雪を切り取っていくからです.

 そこで学生時代の精密加工学の講義を思い出しました.加工学の一つに金属切削の理論があります.金属切削とは,金属(鉄等)をフライス盤や旋盤で削りだす作業をいいます.フライス盤や旋盤には,バイトと言われる金属の刃先が着いています.その形状はノミのようです.このバイトを金属にあて,金属かバイトを回転させる事により製品の形を作り上げて行きます.

 そこで教わったのでノミのバイトの先端を金属に何度の角度で充てるかです.金属面を水平としてこれを先ほどの地面と考えれば,0度は金属面と垂直な角度,すなわち,丁度スコップを地面にまっすぐに立てた状態になります.これを地面の方向に傾けて金属切削を行います.このときの傾き角度をすくい角というのを思い出しました.バイトはノミのような形状ですから切削する裏側にはナイフの先端のように先端から三角形の角度が付けられています.これを逃げ角度と言いました.また,スコップを使用するときに地面を掘り起こす最もちからのかかる方向を考えその角度を剪断角といいました.切削の理論は,

   関係式=関係(すくい角,剪断角,逃げ角)

というものでした.

 当然,すくい角に条件によって最適の切削ができる角度があると教わったのを思い出したのです.スコップにもこのすくい角,剪断角,逃げ角を利用した最適の地面をほる角度があるのではないかとふと考えたのです.

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