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2019.11.20

主人公それとも敵役

                                                                           監査役 古川正志

 11月になりとうとう冷たい氷雨から雪に変わる日々が訪れました.札幌の大通公園では,クリスマスに向けたイルミネーションやミューヘン市のための工事が,始まっています.この暗くなる時期に,街を彩り,クリスマスや忘年会,お正月とイベントを持ち込むのは人間の知恵でしょうか. 

 ところで某女優が,MDMAと呼ばれる合成麻薬の所持で逮捕されたニュースが報じられました.彼女は来年の大河ドラマ「麒麟がくる」で斎藤道三の娘役での出演が決まっており,すでに最初の10回の収録が終了しているそうで,NHKは大騒ぎとのことです.このドラマの主人公は,織田信長を本能寺で襲撃した明智光秀です. 

 明智光秀は,従来のほとんどのドラマ・映画では主君に反逆した希代の悪役として描かれています.私が少年時代に読んだ漫画でも悪役の面構えで描かれていた記憶があります.この明智光秀をドラマの主人公とするのですから,どのような人間像を持つ明智光秀を持つのか興味津々です.まさか希代の悪役としてドラマを作るわけはないのでしょうから,野心家として,正義の人として主人公を描くのでしょうか.大学時代に読んだ記憶のある司馬遼太郎の「国取り物語」では,美濃の斎藤道三に育てられた二人の息子織田信長(道三の娘婿)と明智光秀(幼少より育てられた道三の意思を継ぐ男)が天下を取ったとして書かれていた気がします.

  主人公か敵役かは,見る視点で大きく変わってくるのではないでしょうか.中国三国時代の曹操は,三国志演義では蜀の劉備玄徳が軍師として三顧の礼で迎えた諸葛孔明の策に敗れた敵役として描かれています.一方,例えば宮城谷昌光が描く三国志では曹操は多様な有能な人物を見抜き採用し,その時代を困難に耐え生き抜いた英雄として描かれます.ここでは諸葛孔明は当初は戦争に対して無知で策が無い人物だったが,徐々に成長する人物として描かれています.

  同じ話で,やはり演義で司馬懿は諸葛孔明に何度も追い払われ,しまいには五丈原の戦いで病没し帰還する孔明を罠として追撃しなかったとして笑い者にされていますが,中国ドラマ「三国志~司馬懿 軍師連盟~」では,司馬懿は家族思いで諸葛孔明に対抗し得た知略に溢れたヒーローとして描かれ,最後には三国を統一する基礎を作ったとしています. 

 主人公か敵役かは,時代の権力者やヒーローを望むその時々の人々の心で決まるのでしょうか.話を戻しますが光秀の主人公の話は興味津々です.ダイバーシティ(多様性)という言葉がラグビーW杯で注目されましたが,人にも見る人によって異なるダイバーシティが顕われるのではないでしょうか.

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