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2025.10.06

コリオリの力 -その2-

監査役 古川 正志

 この原稿は毎日30度以上の北海道にしては酷暑の日に書いています。多分、ブログに掲載されるのは10月でしょうから、酷暑は終わっているかと思います。

 ところで、最近になって気づいた不思議な光景があります。

 一つ目は、女性が化粧を電車でしている風景です。昔もこうした風景は鏡をバックから取り出して行なっていたのを見かけたものでした。ところが、最近の女性はスマホを見て行なっています。最初は、「えっ」と思ったのですが、なるほどとうなずきました。スマホには、自撮り機能があってスマホをカメラ機能で自分に向けると、鏡のように自身の顔が映るのですね。

 二つ目は、車の駐車時のバックです。車のバックは必ず後ろを振り返りながら誰もが行なっていました。それが、最近では前を見てバックを行なっている人を多く見かけます。この理由も新しい車を買って分かったのですが、バックのギアを入れると周囲の風景と車の位置を合成した、あたかも車を上から見たような動画が前面のモニターに映し出されるため、この合成動画を見ながらバックして駐車が可能なためでした。情報機器の発展は意外な行動の変化をもたらすものです。

 コリオリの力の続きです。 前回は、回転する座標系が静止座標系との関係がどのようになるかを述べました。今回は、それぞれの座標系の点が運動している時の速度を求めてみます。

(3)回転座標系の点の静止座標系から見た速度ベクトル
回転座標系での一点r= [X Y]の速度ベクトルvを静止座標系で計算します。速度ベクトルはベクトルrの時間変化ですから
   v = dr/dt
  = d/dt [X e-x + Y e-y]
  = [d(X e-x)/dt + d(Ye-y)/dt]
となります。前回の基底ベクトルの時間変化の計算結果を使用すると
  d(Xe-x) /dt
  = dX/dt・e-x +X・de-x/dt
  = X'・e-x + Xωe-y (X'= dX/dt)

  d(Ye-y)/dt
  = dY/dt・e-y +Y d e-y/dt
  = Y'・e-y - Yωe-x (Y'= dY/dt)
となりますから
   v = (X'・e-x + Xωe-y) + (Y'・e-y - Yωe-x)
  =(X' - Yω) e-x + (Y' + Xω) e-y
が得られます(dr/dt = [X' Y'], X'= dX/dt、Y'= dY/dtとしています)。

(4)回転座標系の点の静止座標系から見た加速度ベクトル
 次に加速度ベクトルaをやはり静止座標系で計算してみます。速度ベクトルはベクトルaの時間変化ですから
   a = dv/dt
   = d/dt [(X' - Yω) e-x + (Y' + Xω) e-y]
を計算します。この式の1項目は

   d/dt [(X' - Yω) e-x]
   = [d/dt (X' - Yω)]e-x + (X' - Yω) d e-x/dt
 = (X'' - dY/dt・ω - Y・dω/dt) e-x + (X' - Yω)・de-x/dt
 = (X'' - Y'ω - Yω') e-x + (X' - Yω) ωe-y (∵de-x/dt = ωe-x)
となります。また、2項目は
   d/dt[(Y' + Xω) e-y]
 = [d/dt (Y' + Xω)]e-y + (Y' + Xω) d e-y/dt
 = (Y'' + dX/dt・ω + X dω/dt) e-x + (Y' + Xω)d e-y/dt
 = (Y'' + X'・ω + Xω') e-y - (Y' + Xω) ωe-x(∵d e-y/dt = -ωe-y)
となります。静止座標系でのベクトルは1項目と2項目を加えて
 a = dv/dt
 = (X'' - Y'ω - Yω') e-x + (X' - Yω) ωe-y
  + (Y'' + X'ω + Xω') e-y - (Y' + Xω) ωe-x
 = (X'' - 2Y'ω - Xω^2 - Yω') e-x
  + (Y'' + 2X'ω - Yω^2 + Xω') e-y
となります。ここで、ω^2 = ω・ωです。この加速度は回転座標系(X,Y)の基底ベクトルe-xとe-yで表されていますが、ここで計算した速度ベクトル及び加速度ベクトルは静止座標系から観測したものです。

 運動方程式は力=質量x加速度です。上の計算で加速度が求まりましたから、後は、質量mを乗じて、静止座標系での運動方程式を回転座標系の運動方程式にすれば良くなります。これを次回に示します。

2025.09.29

さあ、これから我々の業界はどう変化していくのでしょうか?

相談役 長澤 康夫

 先日若き日に私の勤務した日本IBMが、NHKから54億円もの損害賠償金を提訴されたと報道されていました。営業基幹システムの再構築プロジェクトに関係してのトラブルとのことでした。裁判でどうなるのかわかりませんが、私の勤務時代はIBMの社内でもNHKを担当している社員は非常に優秀な人間が配属されてましたので、なんとなく時代の流れを感じさせられます。

 それは我々の業界の社会性の変化とでもいうべきものなのでしょう。今まではお客様のシステム部門と開発業者との間で築き上げきた強力な信頼関係をもとにシステム開発というものが行われてきましたが、いまや内輪でトラブルがもみ消せない金額の規模になってきて、開発に関する権利や義務の争いになり、究極は訴訟の対象になってしまう時代です。

 また最近の選挙などにおけるSNSの影響力はすさまじく新党の議席数などは、あれあれという間に大量獲得となって政治に影響してきました。中にはえげつない誹謗中傷の選挙戦で人間が大事にしていた品性や良識もどこかにぶっ飛ばされてきています。この世界も会社同士で損害賠償を訴えるように、これからは訴訟案件の増加につながっていくだろうと思われます。

 今日のブログで申し上げたいのは我々の業界にはこれから法律に絡む事象が多く出てくること、それに今まではそういうことに比較的緩い業界で仕事をしていた我々への注意喚起が必要ではないでしょうか、ということです。

 友達の元SEが一言・・やだね、技術屋が訴訟なんてことに巻き込まれたら・・・

 まあみんなで少しづつ勉強していきましょうか・・・

2025.09.22

雲海のある景色とラフティング体験

代表取締役会長 澤田 知宏

 体験シリーズ第2弾、今回は生まれて初めて「ラフティング」を体験して来ました。
過去にカナディアンカヌーを経験したことはありましたが、やや激しい流れの川を下るラフティングは初めての体験でした。
9月でしたので水はかなり冷たくなっていましたが、それなりに楽しく体験する事が出来ました。
前日には警報級の大雨で開始直前まで雨模様の天気でしたが、乗る準備をしている頃から晴れ始めてラフティング中は最高の天気に恵まれました。
但し、前日の大雨の影響で川は濁っていましたが、逆に川が増水して流れも速くなりスリル満点のアクティビティを堪能する事ができました。乗る前はボートがひっくり返ったりしないのかな、落ちたらどうしようとか不安でいっぱいでしたが、水しぶきをかぶりながら体験している内にそんな不安を感じている暇などはなく、結果、とても良い思い出になりました。
 更に雲海を見に行って来ました、これも初めての経験でした。
雲海は早朝に発生しやすいらしく、発生したとしても数時間で消えてしまう為、早起きは必須です。
私は3時起きで出かけました。朝5時からゴンドラが動きますが、1時間前の4時で既に長蛇の待ち行列が出来ていました。
雲海が発生する年間平均確率は40%程度と言われていますが、運よく雲海発生、ご来光と共に見ることが出来ました。
 前回も記載しましたが、未経験な事には不安が募ります。
でも、1度経験した事は想像が出来るようになるので判断が早くなりチャレンジする機会を増やす事が出来るようになります。
仕事も然りです。一見関係のない様な事でもひょんな事で仕事に役立つこともありますね。
 上空から見ると雲海として楽しめますが、地上では雲の下であり、靄の中でした。
エゾシカも道路を行き交い危ない状況ですが、視点を変えると並んでまでも見たい事に変わります、不思議ですね。

2025.09.16

「努力は報われる」は本当か?

専務取締役 加藤 哲也

努力というものは厄介なもので、自分は努力している(頑張っている)と思っていても、他人から見たらそうでない評価の場合があります。
実際に他人から見て努力していると思われていても、成果を出さなければ評価されないという現実もあります。
IT業界(他の業界にも言えることですが)で働く人の多くが感じている成果を出さなければ努力が認められないという現実のプレッシャーを、このブログを読んでくださっている皆さんも少なからず感じていることと思います。

「努力」は主観的なもので、「苦労」もまた同様です。
自分の努力と他人の努力のどちらが大きいかを測る指標は存在しません。
そうすると、多くの場合は成果で努力の量を判断するしかありません。
つまり、成功している人はたくさん努力した人、成功していない人は努力が足りない人、となる訳です。
そうなると、成果が出ない限りどんなに努力していても実は努力が足りない、という結論になります。
このように努力を評価する概念を「成果主義的努力観」というそうです。

成果主義的努力感では、成果が出ない限り努力が認められない訳ですから、せっかく努力していても、どんなに苦労をしていても評価が伴わないことでネガティブ思考に陥り、努力しても無駄だと考えたり、成果を出さなければというプレッシャーで精神的に追い込まれたり、挑戦することを恐れたりするなど、心理的安全性が損なわれてしまい、成果主義的努力感の罠にはまるのです。

成果主義的努力感の弊害は、努力する側ではなく、努力を評価する側に多くの問題があると考えます。
単に結果だけを評価するのではなく、プロセスやそこから得られた学びも評価対象とすることが重要であり、失敗から得られた知見が、未来の成功に繋がるはずなのでプロセスと失敗と失敗した後の行動こそ評価すべきです。
一方で努力する側も努力すれば必ず報われるなどと夢を見るのではなく、努力しても失敗あるのが当たり前と捉え、成功したら努力の方向性が間違っていなかったと素直に喜べば良いのです。
あとは他人が勝手に努力を認めてくれます。
「努力」は結果を出すための手段であり、単なる「頑張り」で終わらせないためには、失敗を知ることが重要で、失敗とまで言わなくても成功を改善していく、つまり自分が取り組んだことについてPDCAを継続的に行うことで成果に結びつけていく必要があります。

努力は一時的なものではなく、継続的に取り組んでこそ努力したと胸を張って言えるのではないでしょうか。
そして、それを成果に結びつけるために、皆さんもご自身の努力というものを見直してみてはいかがでしょう。

2025.09.08

リフレッシュ休暇制度

代表取締役社長 成田 輝満

 10月からリフレッシュ休暇制度を開始する事としました。
7年目や10年目などの一定期間毎に有休を付与する一般的なリフレッシュ休暇と同じ制度設計で開始します。
何故、こような制度を設けるかに至ったかですが、年代に関係なく、ストレスフルの社会にあり、各年代のライフステージに応じて悩み考える事は多くあると思っています。
そのための一助として長い有休を使って、仕事から距離を置いたり、自己啓発、家族との時間などに使って頂けたらと考えています。
特に長い休暇を取る事が苦手な方ほど活用を推奨します。良い意味で遊びが出来るようになって頂きたい。

 課題は、突然の長期休暇となっては取引先様にご迷惑をおかけするので、かなり早い時期から休暇時期のご相談を取引先様と実施させて頂く事です。
取引先様にはご不便をおかけしますが、ご協力を賜りたくよろしくお願いします。

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澤田 知宏代表取締役会長澤田 知宏
成田 輝満代表取締役社長成田 輝満
加藤 哲也専務取締役加藤 哲也
小林 寛展取締役小林 寛展
古川 正志監査役古川 正志
長澤 康夫相談役長澤 康夫

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