IT企業の技術の進化は目覚ましく、私達は常にその最前線で変化を感じています。
かつて未来の技術と言われた技術が現実となり、数年前の常識が今日には通用しないといったことが日常です。
ITという業態に囚われず、企業の在り方を考えた場合、この「変化」という概念の捉え方が重要になると思います。
そう考えると将来に向けた判断と過去の意思決定(言動)との矛盾は時間の経過とともに変わるのは必然と言えるでしょう。
数年前の最善の選択が、現在の状況においては必ずしも最適ではない、というケースは多々あります。
それを矛盾と捉えるかどうかで、企業としての柔軟性が問われるのではないでしょうか?
私たちが大切にすべきなのは、この変化への適応力です。過去の自分たちの判断や言動に固執し、「矛盾」を恐れて新しい一歩を踏み出せない企業は、時代の流れに取り残されてしまいます。
もちろん、やみくもに方針を変えることはリスクを伴います。しかし、過去の成功体験や失敗体験が、時に未来への足かせとなることも事実です。市場の変化、顧客ニーズの多様化、競合の動向など、常に多角的な視点から状況を分析し、過去のしがらみに囚われずに最適な判断を下す勇気が、現代の企業には求められています。
では、何が「変わらぬもの」なのでしょうか。それは、企業の根幹をなす理念であり、ビジョンであり、そして顧客への価値提供という揺るぎない使命であり、それらが変わらぬ「企業の軸」となります。
技術や市場がどんなに変化しようとも、私たちが社会にどのような価値を提供したいのか、どんな未来を創造したいのか、という軸は決してブレてはいけません。この変わらぬ軸が無ければ、私たちは変化の波を乗りこなし、柔軟な意思決定することができません。
変化を恐れず、しかし軸はぶらさない。
この二つのバランスを保ちながら、これからも未来を創造していきたいと考えています。
皆さんの会社では、「変わるもの」と「変わらぬもの」について、どのような哲学をお持ちでしょうか?