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経営ブログ

2026.07.27

命より軽い地球の重さ

監査役 古川 正志

 「人の命は地球より重い」と言われます。それで、地球の重さはどれくらいなのかを計算してみました。
 地球の重さを計算するのには、高校あるいは大学1年で教わる重力のための以下の二つの計算式が必要になります。
(1) 地球の自転により生じる遠心力の影響
(2) 二つの物体は常に引き合うという万有引力

 早速、順にこの二つを計算していきます。まず、地球の自転により生じる遠心力の影響です。コリオリの力を述べた時に一度計算したのですが、再度、計算します。地球の半径をRとします。また地球上での現地点Pでの緯度をαとします。ここでは地軸を垂直とします。そうすると現時点Pでの地軸からの距離はR・cosαとなります。遠心力は物理を学んだ人には強制的に
   遠心力=質量x半径x角速度の二乗
と公式を暗記させられます。地点Pでの物体の質量をm、地球の自転の角速度をωとしますと
   遠心力=mRω↑2・cosα
となります(↑はべき乗計算)。地球の中心に向かう力は、地球の中心から地点Pに向かう力Fxとその垂直方向の力Fyに分解します。そうすると地球の中心に向かう力は
   Fx = 遠心力x sinα = mRω↑2・cosα・sinα
となります。角速度ωは、地球の一周分の角度360°をラジアンで表した2πを地球の一周時間24時間で割ると計算できます。一周時間を秒(sec)に直して計算すると各速度ωは
   ω = 2π/(24x60x60) = 7.27x10↑-5 (sec↑-1)
となります。地球の赤道半径は、調べるとR = 6.4x10↑6(m)と分かりますから
   Rω2 = 3.4x10↑-2(m/sec↑2)
が得られます。従って、遠心力による重力に影響する力をFrとすると
   Fr = 3.4x10↑-2 m・cosα・sinα
であることが分かります。

 次に、万有引力(Universal Gravitation)Fuを考えます。万有引力は二つの物体Mとmの質量に比例し、距離の2乗に反比例すると大学1年で暗記させられます。従って、
   万有引力=比例定数x M x m/距離の2乗
地球の質量をM、比例定数をGとし、距離に地球から地点Pまでの距離=地球の半径Rを当てはめると
   Fu = GMm/R↑2
になります。

 地球上の重力による力Fは、
   重力=地点Pでの物体の質量x重力加速度
ですから、重力加速度をgとすると
   F = mg
なります。ここで、近似値を用いてg = 9.8(m/sec↑2)を使用します。

 準備ができましたので、地球の重さMを計算します。重力は、万有引力から遠心力による力を引いたものに等しいので、
   重力=万有引力-遠心力による力
で計算できます(遠心力による影響は回転軸から外に向かう力なのでマイナスになります)。従って、
   F = Fu-Fr
となります。先ほど求めた式を代入すると
   mg = GMm/R↑2-3.4x10↑-2・m cosα・sinα
となります。両辺をmで割ると
   g = GM/R↑2-3.4x10↑-2 cosα・sinα
で、これから
   GM/R↑2 = g + 3.4x10↑-2 cosα・sinα
がもとまります。従って、
   M = (g + 3.4x10↑-2 cosα・sinα) R↑2/K
が得られます。分子のg + 3.4x10↑-2cosα・sinαを見ると、g = 9.8(m/sec↑2)ですので遠心力による力の影響は重力加速度の300分の1くらいで、ほとんど無視できます。そうすると
   M = gR↑2/G
となります。g = 9.8(m/sec2)、万有引力の定数G = 6.67x10↑-11(m↑3/kg・s↑2)、地球の半径R = 6.4x106(m)を代入すると
   M=6.0x10↑24(kg)
が計算できます。これから地球の重さは、60億兆トンととてつもなく大きいと分かります。

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