このブログでも折に触れていますが、IT業界とそれを取り巻く環境は急速な変化をしており、技術革新のスピードもますます速くなっています。
そうした中で様々な課題が発生するので、プロジェクトやチームにおいてのリーダーシップが問われる場面が増えてきているのも事実です。
というのも現場の環境と技術は多様化しておりその全てを従来型のトップダウン型あるいはマイクロマネジメントのリーダーシップでは対応しきれない課題が増えてきているからです。
そこで注目されているのがサーバントリーダーシップです。
サーバントリーダーシップとは、「Servant(奉仕する)」という言葉が示すように、メンバーの成長を最優先に考え、最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えるなど、メンバーのことを支えるリーダーシップのことです。
現在のIT企業では、
・自律性の尊重: 高度な専門性を持つITエンジニアには、マイクロマネジメントではなく、自律的な働き方を促すこと。
・イノベーションの促進: メンバーが安心して意見を出し、失敗を恐れずに挑戦できる心理的安全性が担保された環境が、新しい技術やサービスを生み出す土壌となる。
・エンゲージメント向上: メンバーが「支えられている」と感じることで、組織への貢献意欲が高まり、離職率の低下に繋げる。
・変化への適応力: 変化の激しいIT業界において、現場の声を吸い上げ、迅速に対応できる柔軟な組織を作る。
などが重要になってきていますので、これらを実現するためにサーバントリーダーシップが必要と言われています。
上記の事を踏まえると管理職の在り方としてサーバントリーダーシップが注目されるのも頷けます。
しかし、本当に奉仕するあるいは支えるだけで良いのでしょうか?時代の流れというだけでサーバントリーダーシップに飛びつくのはいささか危険を感じます。
時に管理職はトップダウン型のリーダーシップのように、自身での判断を求められたり強い推進力が求められます。
つまり、サーバントリーダーシップだけでもトップダウン型リーダーシップだけでも対応しきれない課題があり白か黒かのような問題ではなく、先に記載した2つの複合型リーダーシップで、状況に応じてその割合を変えつつのグレイな対応が必要なのです。
その結果、「チームの生産性向上」「メンバーのモチベーション向上」「新しい技術やサービスの創出」「顧客満足度の向上」などの具体的な成果が得られれば、組織の未来像として「社員一人ひとりが輝き、自律的に挑戦できる組織」だったり「変化に強く、持続的に成長できる企業」といった結果につながると考えます。
あなた(とあなたの環境)に合ったあなただけのリーダーシップを考えてみてください。