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2025.04.28

トランプ大統領の相互関税計算式

監査役 古川 正志

4月5日付けの朝日新聞にトランプ大統領の相互関税計算式が掲載されていました。その計算式は

    Δτi = [ xi - mi] / εφmi

です。ここで、ΔτiはA国(米国)がB国にかけるべき追加関税率の変化量、xiは国A(米国)が国Bに対して輸出している量(対外輸出額)、miは国A(米国)が国Bから輸入している量(対外輸入額)、εとφは対外輸入額miを調整するパラメータとあります。面白そうなのでどうしてこのような式が出てくるのか少し考えてみました。
 A国がB国に対して貿易赤字とは
    xi - mi < 0
を意味します。これを対等な貿易にするにはA(米国)が国Bから輸入している量の赤字分加えて等式にする必要があります。この赤字分をΔmiとして
    xi - mi + Δmi = 0
とすれば対等と考えています。このΔmiを輸入額 mi にさらに追加関税をかけて補正しようとします。そうすると
    Δmi = Δτi mi
となります。ところが関税率をΔτi上げると輸入額がその影響を受けて変化することが考えられます。そこでそれを調整するのがパラメータεとφを導入しています。実際に調べて見ると、εは価格弾性(the elasticity of imports with respect to import prices)*1、φはパススルー率(the passthrough from tariffs to import prices)*1と呼ばれるパラメータでした。価格弾性とは輸入品の価格変動に対する需要の反応度(負の値)、パススルー率は関税コストを価格にどれくらい転嫁するかの値です。USTR(United State Trade Representative)*1の発表では、そこに掲載されている参考文献からε = (-)4、φ =0.25と示されています。この関税の増加率Δτiに伴う輸入量の価格変動をこれらのパラメータで調整すると
    Δmi = Δτi ε φ mi
と修正されます。これを対等となる式に代入すると
    xi - mi + Δmi = xi - mi + Δτi ε φ mi = 0
となります。この式から
    Δτi ε φ mi = - ( xi - mi )
なります。εの値は減少する比ですが、これを一般にはプラスの値として取り扱うのでεを− εで置き換える必要があります。そうすると
    Δτi ( - ε) φ mi = - ( xi - mi )
なります。これから-ε φ miで両編を割り算すると
    Δτi = [ xi - mi ] /ε φ mi
が得られます。先ほど書いたようにε = 4、φ = 0.25を採用すると、ε φ =1となりますから
この式は

    Δτi = [ xi - mi ] / mi

となります。これは
    追加関税率 = (A国の輸出額−A国の輸入額)/ A国の輸入額
          = A国の貿易赤字/ A国の輸入額
とあまりにも簡単な式になってしまいます。実際はこの関税率を半分にするとのことで
    追加関税率 =Δτi / 2
となっています。

 この計算式には多くの批判が上がっていますが、もはやこの計算式を掲載したReciprocal Tariff Calculations*1のページは見ることができなくなっています。ここで得られている式のどこがおかしいかを考えるのも一興です(例えば、mやx がすでに関税のかかった額なのか正味の関税前の額なのかは不明です。もし正味の額であればmi は (1+τ) miで置き換えないと不自然です。また、x iは(1+μ) x i であるはずです。ここで、μはB国がA国にかけた関税率です)

*1 https://ustr.gov/issue-areas/reciprocal-tariff-calculations (2025年4月5日)

2025.04.21

間もなく桜も開花、その後は?

取締役 加藤 哲也

4月に入り最高気温も徐々に上がってきましたが、最低気温もようやく5度前後に上がってってきて春らしさが感じらるようになってきました。
私は特に花見に行くわけではありませんが、やはり日本人ということなのか桜の開花は気になるところです。
札幌の花見の名所である北海道神宮の開花予想は4/24頃で4/28が満開の予想だそうです。
ちょうどゴールデンウィーク中ですから北海道神宮は人出が凄そうです。

私が桜の開花以上に気になっているのが桜の後に訪れる花粉の季節です。
子供のころから花粉症に悩まされているので、この季節はいつから花粉が飛び始めるのか気が気ではありません。
今から花粉の心配をしてても仕方が無いし気分も上がらないのですが、それでも花粉対策の準備を始めつつ、桜の季節を楽しんで気分を上げていきたいと思います。

2025.04.15

新入社員

取締役 成田 輝満

 今年も新入社員が入社しました。新しい環境に馴染むの大変ですが、共に成長していきましょう。
3年前から採用にも関わり、学生との会話の中で思う事は意識の高い人が多いという驚きです。以前の人がいい加減だったという訳ではありませんが、経済問題や人口問題、世界の内向き傾向など、日本の社会の有り様が世代に反映した結果なのでしょう。

 なので、旧来の基準では息苦しさもあるので、変えても影響がなかったり、多少の調整済むルールは適時に変えても良い時なのだと思う。
ちょっと遅かったですが、当社も4月からは服装もビジネスカジュアルに変更しました。

 新人の皆さんの20年後、30年後にどのような社会を作り上げるか期待して見ていきたいと思う。

2025.04.07

悪いことはできない

代表取締役社長 澤田 知宏

 今月から新年度が始まります。
昨年度中は何かとお世話になりました、ありがとうございました。
今年度も引き続きお付き合いの程、宜しくお願いします。
新年度初のブログに相応しいか解りませんが、私の生き方が少し変わった瞬間のエピソードを記載します。
 私は好きなアーティストが札幌でコンサートを開催する時はできるだけ行く様にしています。
その為、ファンクラブではありませんが先行予約があったら、すかさず応募しています。
おかげさまで今年は既に3人のアーティストのチケットが当選しました。
 そんな折、ふと思い出した事があります。
 学生の頃、ヤマハ(楽器店)でアルバイトしていましたが、たまたま好きなアーティストのチケットをお店で販売する事になりました。
当時、すでにレジも任されていた私でしたが、担当としてチケットを販売する事になりました。
その頃、チケットのオンライン販売はなかったので、チケットと一緒にお店ごとに割り当てられた会場の座席の図がお店に届いていました。(45年も前の話です)
お客様が購入時にそのコンサート会場の座席の図を見て好きな席を指定して買います。
 そこで本来は当然ダメですが、当時店長に頼んで発売前に一番前の席を購入させてもらった事がありました。
購入した席は購入済みと言う事で図の席を赤く塗りつぶします。
 発売当日、並ばれて一番乗りでチケットを購入しに来たお客さんが、赤く塗りつぶされた1番前の席を見て、「なんで既に売られているの?僕が1番だよね?」と質問して来ましたが、咄嗟に「届いた時から塗りつぶされていました・・・」の様に適当にごまかした記憶があります、焦りました。
 でも話はそれだけで済みませんでした、その時焦っていて考えられていなかったのですが、実はそのお客さんは私が買った一番前の席の隣の席を購入していたのです。
 言うまでもありません、コンサート当日、そのお客さんが隣の席に座り、「お前だったのか」と・・・覚えられていました。悪いことはできませんね。
それでも、コンサートで盛り上がり最後は仲良くなって帰りました。
その人は今、どうしているのかな?
 コンサートに行ってアーティストの方からは勿論ですが、会場に来られている若い方々からもエネルギーを頂き元気になります。
皆さんも是非コンサート会場に足を運んで心をリフレッシュしてみて下さい。
でも、何でもそうですが最低限のルールは守らなければなりませんね。
悪いことはできません・・・。私が少しだけ真面目になった瞬間でした。

あ!ちょっと宣伝になりますが、5月18日(日)18:30からKitara大ホールで札幌室内管弦楽団の定期コンサートが開催されます、私が活動維持会の会長を務めさせていただいております。
宜しければ足をお運びいただけますと嬉しい限りです。
詳しくはホームページをご確認下さい。
https://sapporokangenm.web.fc2.com/schedule.html
失礼しました。

2025.03.31

新年度に向けて

取締役 加藤 哲也

お取引先様・協力会社様各位のご支援と、社員各位の尽力もあり2024年度を無事に終了することが出来ました。
明日から新年度の始まりです、弊社でも新入社員も2名迎えてスタートになります。
歩みは遅くとも、企業として成長できるよう新年度も努力してまいります。
以前にこのブログに記載した「現状維持は退歩なり」の気持ちで変革に取り組んでいく所存です。

あらためまして、新年度も宜しくお願い申し上げます。

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澤田 知宏代表取締役社長澤田 知宏
成田 輝満取締役成田 輝満
加藤 哲也取締役加藤 哲也
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