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経営ブログ

2019.11.01

最後のスター

取締役 久末 博昭

 吉永小百合,74歳,出演映画121本,ほとんどが主役の映画,日本映画界の至宝で最後のスターといわれます。 

 私の青春時代のアイドルは吉永小百合でした。雑誌付録のカレンダー写真を切りとって,勉強机の前面の壁に貼り付けていました。中学生時代の話です。そのころ,彼女は日活青春映画の主役として大変な数の映画に出演していました。あの時代からもう50年以上立ちました。

  先日NHKテレビのプロフェッショナルという番組で,吉永小百合の密着10か月というドキュメンタリーがあり,おもわず2時間ほどテレビに釘づけになりました。日本映画を代表する,この大女優の素顔が凛としてすがすがしく,とても74歳のスター女優とは思えませんでした。鼻のかかった声も,表情も,話しぶり,動作も実に生き生きとして,この年齢までこの若々しさを保ち続ける稀有の存在で,こういう女優はもう二度と現れないだろうと思います。外出時に帽子をかぶって大きな眼鏡をして地味な格好をすると,本人が言う通り,華やかな女優のオーラを消しさって,良く見るとなかなか綺麗なおばあさんになってしまいます。コンビニでおにぎりを買って食べるそうなので,ぜひその光景を眺めて見たいものです。 

  若いころの彼女は,本当にアイドルで可愛い少女であり,当日の中高生男女の憧れの的とでした。しかし私にとっては,アイドル時代の彼女より,今の彼女のほうが,より一層魅力的にみえます。年をとりながらも,女優として映画で観客を呼べる努力をたえず続けていることが,人間的な魅力になっているのでしょう。

  彼女は決して演技派といわれるような名女優ではなく,吉永小百合というジャンルを演じています。観客は映画の中で,彼女が演じる役柄を見るのではなく,役柄を演じる吉永小百合を見に行くのです。だからどんな役をやっても,小百合ちゃんであり,演技が上手,下手等と言う気持ちはありません。

  テレビでは,普段からジムへ通っている彼女が,20キロのバーベルを肩に担いで上げ下げしたり,スクワットをしたりする姿が放映され,74歳の女優がここまでやるのかと驚きました。プールで何時間も泳ぐという話も有名です。わが身に振りかえって考えると,彼女よりも多少若いにもかかわらず,毎日6000歩~7000歩の歩数カウントに一喜一憂しています。そのうえ腰痛だ,足痛だといって,整形外科にリハビリで通う自分が真にみすぼらしく思われます。スクワット等などできるはずもなく,テレビを見る時は,すぐ横になってしまいます。

 「これが最後の映画かもしれない。いつ引退すべきをいつも意識しながら,映画のオファーがあれば,そのたびに出演したいと思う。映画が好きで好きで仕方がない」と語るこの大女優は,もっぱら人生の終活ばかり考えて,これから何かを成し遂げる意欲も失っている我々団塊世代に,活を入れてくれる希望の星です。

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