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経営ブログ

2019.04.10

俳句の世界

取締役 久末 博昭

 私の好きなテレビのバラエティ番組に「プレバト」があります。特に好きなのは俳句コーナーです。私自身,小説はよく読むのですが,短歌や俳句は全く興味がありませんでした。新聞の日曜版に掲載される俳句の入選作を読んでも,ピンとくるものがありません。プレバトという番組では,芸能人がお題に沿って自作の俳句を披露して,選者の夏井いつき先生から褒められ,けなされながら,ランク付けされます。本人の実力勝負なので,その意外性が面白いところです。 

 夏井先生の評価と解説は,まさに目から鱗が落ちる面白さと明快さがあって,俳句は画像の世界だと改めて認識しました。

 出演する芸能人達も必死に勉強して俳句を作ってくるわけで,その努力や才能には感心してしまいます。名人といわれるランクになると,どの作品もかなり練られた秀逸な句ばかりです。結構長くこの番組を見ているので,出演者達の俳句の傾向もはっきりして,私なりの好みも出来てきます。 

 私が好きな俳句は,お笑い芸人フルーツポンチの村上健司さんの作品です。この人の俳句は平易な言葉で,何気ない日常風景をスパッと切り取って,一つの画像を作り上げ,その背景に流れるストーリーを想像させてくれます。

私の好きな彼の作品を並べてみます。 

テーブルに 君の丸みの マスクかな

若い恋人同士がテーブルを挟んで向かい合う姿が浮かんできます。季節は冬,どんな話をするのでしょう。 

春の月 消しゴムのカス あたたかし

受験生性が深夜まで勉強して,窓から外をみたら月が出ていた。机上の消しゴムカスが努力の証です。そんな感じでしょうか。 

卒業の 駐輪シール 並ぶ朝

学校指定の駐輪シールが張られた自転車の列。もう明日からは来なくなるという卒業式の朝の風景です。 

野球部の 従兄は素振り 盆の月

お盆で集まった親戚のなかで,野球部の従兄がバットの素振りに励んでいる風景。仲の良い家族,親戚,妙に懐かしい感じがします。

 元素記号 ふたつ忘れて 春の風

ようやく受験もおわって,せっかく覚えた元素記号も忘れてしまった。季節は春です。青春の1ページが,のびやかで希望に満ちてみえる句です。

 サイフォンに 潰ぶれる炎 花の雨

静かな喫茶店で,マスターがサイフォン式でコーヒーを入れている風景をぼんやり眺めている。外は冷たい春の雨が降っています。

 たった十七音の言葉を操りながら,ひとつの情景,ひとつの物語を想像させる俳句という世界はすごいものだと思います。

 

 

 

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