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経営ブログ

2017.11.06

監査役 久末 博昭

 表題は今人気の漫画の題名です。

「響~小説家になる方法~」は柳本光晴による漫画で2014年から連載が始まり,2017年に漫画大賞を受賞した作品です。すでに単行本として第7巻まで刊行されています。今回はこの漫画についてご紹介します。 

「響」は,天才的な小説家の才能をもつ15歳の少女「鮎喰 響(あくい ひびき)」が,小説家をめざして奮闘していく青春ストーリーです。彼女をとりまく高校文芸部の友人たちとの葛藤や友情・恋愛は青春漫画であり,小説家になるまでの出版社,編集者,文学賞受賞までのやり取り等は業界漫画であり,2つのストーリーが混在して独特の世界を築いています。

 

 登場人物全員のキャラクターが明確でとても面白いのですが,特に主人公響のキャラクターは秀逸で,今まであまり見たことがないタイプです。彼女は歯に衣を着せぬ物言いで誰に対しても,自分を曲げるということがなく,冗談も通じず,いわゆる全く空気の読めないタイプで,周囲とは常にしっくりいかず浮いている人間です。ただ常に本を読んでいる読書家で,書いた小説は編集者を驚愕させる作品となります。こんな彼女ですが,文芸部には友人もおり普通の高校生としての学校生活も過ごしています。

 

 この作品の魅力は,響が自分が正しいと思う事を相手がだれであろう躊躇なく主張し,話してダメなら暴力的行動もいとわず,相手を蹴っ飛ばしたり殴ったりするその爽快感です。だれでも本当は相手を蹴飛ばしてやりたいのだが,そこは大人としてじっと我慢してと思う場面でも響はなんのためらいもなくいきなり相手を蹴飛ばしてしまうのです。こんなタイプが本当に周りにいたら大変だろうと思うのですが,漫画の世界では必ず味方してくれる人が現れて,大事にならずストーリーは展開していきます。

 

 私がコミックを選ぶ最初の基準は画の美しさで,好きな線を描く作家は大体傾向が似ています。次の基準は主人公のキャラクターの面白さ,ユニークさです。最後は読後の爽快感と次のストーリー展開へのワクワク感となります。いつもはミステリーを読むと途中で居眠りをしてしまう私も「響」は読み始めると1時間で最後まで読みきってしまいます。やっぱり脳を活性化させる魅力があるからだと思います。