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経営ブログ

2017.06.26

個人の尊厳

執行役員 林 立晴

先日、元文科省事務次官であった前川さんの記者クラブでの会見が放送されました。

その会見の後半で、前川さんの信条についてということで「個人の尊厳」と「国民主権」

の2つを挙げられました。

正確な表現は忘れてしまいましたが、個人として自分の考えを持ち、性別や信条、社会的な地位に係らず自由に意見を述べて、より良い社会を作っていく。個のひとりひとりが大事にされ、どうもこれはおかしいと思ったことについてはキチンと意見を言い、上位者の

言いなりになる必要はない。というようなことを話しておられました。

自らを省みて、志を持って国家公務員となり、世の中全体の奉仕者として、公僕として仕事をしようと思ってきた。しかし最近は一部の権力者の下僕となることを強いられることがあるような気がする。行政がゆがめられたと感じている。

 

正直に言って、立派な人だなと感じました。もちろん事務次官にまで登った人ですので、頭脳明晰であることは当然ですが、現在の官邸と官僚の関係についてここまで明確に問題提起をすることができる官僚がいることに感心しました。

彼は、政治的に反自民とか、反安部とかではないと話しています。きっと自分の倫理観から現状を憂え、官僚制が崩れてきていることに耐えられなかったのだと思います。

 

官僚制のモデルを提起した人として、社会学の祖、マックス・ウェーバーがいます。

さまざまな政治における支配を類型化し「合法的支配」「伝統的支配」「カリスマ的支配」

と分けました。いつの時代でも権力者は腐敗していく可能性を秘めています。これを防止するために先人はいろいろなメカニズムを取り入れてきました。権力機構を分立させ、三権分立という原理も確立してきました。どうもこれらの仕組みがうまく機能していないように感じられます。どうか、正常に機能するような仕組みをさらに追及してほしいと思った最近です。