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経営ブログ

2010.10.25

失敗の教訓

監査役 久末 博昭

 SEは失敗から学ぶことが多い職業だと思います。技術知識や手法は,研修で体系的に学べますが,身体で覚えたスキルにするためには,実践による経験,それも苦い経験が必要ではないでしょうか。若いSEが失敗した時,先輩や所属長は,その失敗を教訓として,大切な事を教える機会なのですが,実際にはなかなか難しいものです。私も,SEの駆け出しの頃,たくさんの失敗をして,お客様/先輩/所属長にしかられたものですが,あまりこっぴどく怒鳴られたり,罵倒されたりした記憶はありません。私自身が,しかられるとしぼむタイプと見られて手加減されたのかもしれません。

 小学生の頃の失敗の思い出があります。当時,父親の使いで,空いた酒瓶を持って近所の酒屋へ,「焼酎の梅割り」を買いに行くことがありました。父親の晩酌の酒で,大事なお使いでした。ある時,自転車に乗って使いに行きました。お酒のはいった酒瓶を風呂敷に包んで,ハンドルにぶら下げて帰って来た時,何かの衝撃で風呂敷の結び目がゆるみ,酒瓶が落ちて割れてしまいました。もちろんお酒もこぼれて,なくなってしまいました。あまりのショックに,泣きべそで帰って,父親へ報告しました。さんざん怒られると思っていたら,父親は風呂敷を広げて,結び方には縦結びと横結びがあり,縦結びは解けやすいと,実際に結びながら淡々と説明してくれました。母親は黙って,そばで見ていました。

 父親が亡くなってもう10数年が過ぎ,あまり思い出す事もなくりましたが,今でも風呂敷で何かを包む時,横結びはこうするんだったなと,父親の説明を思い出すことがあります。私も父親と同じ年代だった頃,娘達の失敗にどう対応したか,余り思いだせないのですが,父親のような振舞はとてもできなかったと思います。

 SEの仕事は,小さな失敗を積み重ねて大きな成功に結びつけるものです。そのためには,若手社員の失敗に,先輩や所属長がどう対応するのか,大切な事ではないでしょうか?