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経営ブログ

2010.09.06

コンピューターは将棋のプロに勝てるのか?

執行役員 林 立晴

 10月11日に女流棋士の清水市代さんと情報処理学会のコンピューターが対決することになりました。このコンピューターのハード・ソフトは途轍もなく強力みたいです。ハードは169台 676CoresのIntel machineをクラスター構成で使用し、ソフトは激指、Bonanza、GPS将棋などの日本トップレベルの4プログラムの合議制で、指し手を決めるそうです。本当にすごい時代になったものだと考えてしまいます。

 昔、IBMコンピューターがチェスの名人を負かしたというニュースがありましたが、その時はまだ将棋や囲碁ではコンピューターはアマチュア2段程度の実力しかなかったのです。チェスと比べると将棋・囲碁は「大局観」が重要であり、一直線な勝負事ではないからでした。ここ20年の間に、ハードの性能は格段に上昇し(169台のクラスター構成!)またソフトの最善手を選択するロジック(合議アルゴリズム)も劇的に進歩しました。

 将棋というゲームは、大体80手から120手ほどで勝敗が決しますが、最終盤の20手になれば必ずと言って良いほどコンピューターが有利です。詰み手順が判明すれば、コンピューターは間違えるということがないからです。しかし人間の場合には「これで読み抜けがないか」と緊張して、手が震えることが多いのです。

 個人的には清水さんに勝ってもらいたいと考えていますが、かなり厳しいだろうと思います。人間がコンピューターに勝つためには、中盤の形勢不明の状況下で独創的な手を指して、機械に判断を鈍らせることが必要になるからです。コンピューターの進歩に拍手を送りたい気持ちと、プロの創造性・英知に期待する気持ちが入り混じった複雑な心境で勝負を観戦します。でも清水さん、頑張ってください。応援しています。