私は無類のハウツー本好き人間で,仕事術,読書術,自己啓発,英語と数え上げると,これまで100冊以上読んできました。どの程度の効果があったかというと,はなはだ疑問で,そんな暇があったら,さっさと目の前の仕事をかたづけたほうがよかったというのが結論でしょうか。
それでも,多少は役に立った面もあります。
SEの駆け出し時代の仕事が,地域金融機関(当時の相互銀行,信用金庫,信用組合)のお客様システム担当でした。1日に2~3件のお客様をまわっていましたが,行く先々でいろいろな分野の質問をされたり,ソフトの導入,提案,テストの立会いと忙しい毎日でした。時々自分が今,どこのお客様の,なんの仕事をしているのか,わからなくなったり,時間に追われてあせったりする毎日でした。
そんな時,たまたま読んだ仕事術のハウツー本からヒントを得て,自分なりの方法を考えました。土曜日に翌週のToDoリストをつくり,システム手帳にスケジュールを書き込んで,毎朝それをみながら,仕事をすすめるだけなのですが,ずいぶんと気が楽になったものでした。ただ金曜日になると,半分も済マークがついていないToDoリストをみて,落ち込んだ気分になったことを覚えています。
「仕事は段取り八分できまる」という,至言はSEの仕事にもぴったりあてはまると思います。この仕事は,締切直前に徹夜して何とかなるという仕事ではありません。ずっと前から,計画をたて,少しずつ着実に結果をつみかさねて,それが最終成果物にむすびつくわけです。段取りといわれる事前準備の良し悪しで,ほとんど最終結果が想像できてしまいます。
時々,面接試験で,学生の方に試験勉強の進め方を聞いたりしますが,さすがにSEを目指す人達で,一ヶ月程度前から,スケジュールをたてて勉強しますという方が多くて安心しました。こういう初心でSEになった人も,ある程度の経験やスキルがつくと,つい油断してか,直前バダバタペースにはまってしまうのは残念なことです。(これは私自身も含めての反省です。)
もう一度,「段取り八分」を思い出して,事前準備に時間をかける仕事を,心がけたいものです。ハウツー本も,なかなか良いことが書いてあります。

